府中ピース・ベル法律事務所 > 法人の法律問題 > 不動産 > 不動産取引でトラブルが起きたときの対応とは?

不動産取引でトラブルが起きたときの対応とは?

不動産の取引においてはさまざまなトラブルが発生する可能性があります。

不動産関連の取引には売買契約、賃貸借契約、請負契約などがありますが、当記事では売買契約にて発生するトラブルに焦点を当てて、トラブル発生時の対処法について詳しく解説をしていきます。

 

 

売買契約で発生するトラブル

 

不動産の売買において発生するトラブルとしては、土地そのものに何かしらの欠点等が見つかった場合等が想定されます。

このような売買の目的となっている土地に発生している欠点のことを「契約不適合」といい、買主は売主に対して契約不適合責任を追及することができます。

 

契約不適合の内容としては、数量、種類、品質に関する不適合があります。

 

数量に関する不適合は、契約書記載の土地の面積よりも実際の面積が小さかったような場合が想定されます。

 

種類に関する不適合は、事業用に建物を購入したが、契約締結時に説明された設備等が整っておらず、事業を遂行することができないような場合が想定されます。

 

品質に関する不適合は、土地や建物に地盤沈下や耐震性などの問題があり、使用するのが難しいような場合が想定されます。

 

 

契約不適合責任の内容

 

上記で紹介したような契約不適合を発見した場合には、買主は売主に対していくつかの権利を行為することが可能です。

 

・追完請求

追完請求は売主に対して発生している不適合を修正させることができる権利のことをいいます。

もっとも不動産取引における数量の不適合については、物理的に面積を増やすといったことは不可能であるため、この権利を行使することはあまり想定できません。

品質や種類に不適合があった場合には、工事などを通じて発生している欠陥を修正してもらうことが可能です。

 

・代金減額請求

代金減額請求はその名前の通り、売買代金の減額を請求することができる権利です。

例えば数量に関する不適合があった場合には、足らなかった面積分に応じて減額をしてもらうといったことが考えられます。

また、種類や品質に問題があった場合には、購入した建物をすぐに利用することができないといった不都合が生じることがあるため、このような場合であっても減額の請求をすることができます。

 

・損害賠償請求

例えば事業用に不動産を購入した場合に、契約不適合があれば本来の計画通りに事業が遂行できなくなるため、その分買主に損害が発生してしまうこととなります。

このような損害を補填するために、売主に対して損害賠償請求が可能となります。

 

・解除権

契約不適合があった場合には、契約の解除を直ちに行使することも可能となります。

追完請求をすることで土地の不適合を修正してもらう場合には、解除をする必要がありませんが、代わりに他の不動産を見つけた場合やすぐに利用することができないと意味がないといったような場合に解除権を行使することが想定されます。

 

 

不動産取引のトラブルは府中ピース・ベル法律事務所にお任せください

 

不動産の取引においてはさまざまな局面でトラブルが発生する可能性があります。

しかし、法的な知識のない方であれば、その対処法やどのような権利が自身に認められているのかといったことがわからず、対応が遅れてしまうといったことがあります。

民法には消滅時効という概念があり、早い段階で権利を行使しなければ、権利が消滅してしまうため、トラブルが発生した場合にはできるだけ早く弁護士等の専門家に相談することをおすすめします。

 

府中ピース・ベル法律事務所では、不動産売買契約における契約不適合責任をはじめとした、不動産に関連するトラブルも専門的に取り扱っておりますので、お困りの場合は一度ご相談にお越しください。

よく検索されるキーワード