コラム(コロナと金銭の問題)
コロナ騒動と金銭問題
昨今のコロナウイルスの影響に伴って,週末の外出自粛や,集団での活動の自粛などが行われています。
病気の流行を避けるための措置でありますが,この様々な活動自粛やイベントの中止に伴い,「予約していたお店のキャンセルをしたときのキャンセル料はどうなるのか」「塾が休校になったが月謝は支払う必要があるのか」「景気がわるくなって収入が減ったが,生活はどうすればいいのか」という,お金にまつわる問題も出て来ます。
1 予約のキャンセル料金
3月から4月にかけて,予約していた宴会や各種催しが相次いでキャンセルとなっていますが,そのキャンセル料や支払い済みの料金はどうなるのでしょうか。
まず,飲食店やホテル,イベントのキャンセル料ですが,基本的には店舗・会社の規約にキャンセルポリシーがあり,「何日前までの申し出は何パーセント返金」という決まりがある場合,これに従って処理することになります。
また,キャンセルポリシーの規約がない場合には,申し込みの内容やキャンセルの合ったタイミングなど,事案により解決方法が変わってくることも有ります。
たとえば1~2か月ほど先のホテルや会場予約をキャンセルしたというような場合,特にキャンセル料や違約金の類が生じる事は無いでしょう。
逆に,当日になってドタキャンしたとか,何の連絡もなくキャンセルしたというような場合には,支払い済みの会場料金の返金を求めることは難しいでしょうし,当日支払うべき宴会料金も法的には発生すると考えざるを得ません。
もちろん,緊急の事態ですので,各店舗・事業者で柔軟に対応する場合もありますが,いくらコロナの影響とはいえ,当日や前日にドタキャンというのは,トラブルになる元ですので,注意が必要です。
なお,市の公共施設の利用料などは,コロナの影響でのキャンセルの場合申し出により支払い済みの料金を返金するという対応を取っている場所もありますので,不明な場合は確認を行うのが良いでしょう。
2 生活費や事業資金
昨今の報道ですと,お肉券やお魚券(?),マスク2枚を配布するかどうか・・・というような話題に埋もれてしまっていますが,コロナウイルスの影響で収入が減少した方向けの各種行政支援が存在します。
なぜか,話題として面白おかしい内容ばかり報道に触れますが,よくよく調べると様々な支援策が打ち出されており,うまく活用することで,この状況を乗り越えることもできるかもしれません。
雇用安定助成金
例えば厚生労働省では,コロナウイルスの影響により影響受ける事業主に雇用調整助成金や,雇用安定助成金の支給といった措置がとられています
(詳細は厚労省HP https://www.mhlw.go.jp/index.html)
緊急小口資金貸付
また,生活費が減少した方向けに,市町村の社会福祉協議会で「生活資金にお困りの方々に向けた緊急小口資金・総合支援資金の特例貸付」が行われています。
(府中市のHP紹介)
https://www.city.fuchu.tokyo.jp/kenko/fukushi/shakai/seifukukorona.html
生活資金融資
東京都では,新型コロナウイルス感染症に対応した中小企業従業員向けの生活資金融資として,休業での収入減等に備え中小企業の従業員向けに実質無利子の融資を行っています。
中小企業支援
コロナウイルスの影響を受ける中小企業向けに,商工会議所,市役所などでの相談窓口や,各種支援策が実施されています。
https://www.city.fuchu.tokyo.jp/jigyosha/keesha/kigyo/shingatakorona-chusyokigyoshien.html
https://www.meti.go.jp/covid-19/
地方自治体や国のセ策として,企業の一時的な資金繰りの援助や,経営相談,セーフティネット保証など様々な制度がありますので,事業の実態に合わせ,必要な支援を求めるのが良いでしょう。
法テラス
コロナウイルスの影響で様々なトラブルに巻き込まれる方もいらっしゃいますが,弁護士費用を支払うのが難しいという方もいらっしゃると思います。
そのような方向けに,弁護士費用を一時的に法テラスが立て替えるという制度もあります。本来コロナとは関係のない制度ではありますが,資金面でお悩みの方には,うまくご活用いただければお役に立つのではないでしょうか。
※なお,本コラムで紹介しているのは,比較的わかりやすい支援策・公的機関のものを中心に記載していますが,これが支援策の全てではなく,ほかにも様々な機関での支援があると思います。
※※本コラムは,昨今の情勢に鑑み,コロナウイルス流行の影響で経済的にお困りの方,金銭トラブルにあってしまった方向けに,各機関の公開している情報をいくつかピックアップして紹介しています。
そのため,各リンク先は当事務所HPとは別のものになります。また,各制度の利用申し込み方法や,具体的な援助に内容について,当事務所にて一切の責任を取るものではありません。
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